※本記事は更新型です。出し分けの好例が増えるたびに実例を追記します。
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3ティアの価格を決めたら(→価格設定の記事)、次は**中身の差**の設計です。ここで多くの人がつまずきます。「上位ほどコンテンツを多く」という物量発想で設計すると、制作が破綻し、燃え尽きるからです。本記事では、物量に頼らない差の作り方と、実際に回る月間運用カレンダーを提示します。
## 原則:差は「量」ではなく「距離と早さ」で作る
note第13回で「無料と有料は量ではなく距離で分ける」と書きました。ティア間も同じです。使える「差の部品」は4種類あります。
1. **距離**:上位ほど、より近い関係(コメント優先返信・名前入りお礼・限定コミュニティ)
2. **早さ**:上位ほど、先に見られる(先行公開・優先案内)
3. **深さ**:上位ほど、より深い体験(未公開カット・裏話・制作過程・別バージョン)
4. **量**:最後の手段。使うとしても上位専用の「追加1本」程度に留める
**量で差をつけると、ティア数ぶんのコンテンツ制作が必要になります。距離・早さ・深さで差をつけると、1つの制作物から全ティアぶんの価値が生まれます。** これが持続可能性の分かれ目です。
## 実例:1つの撮影から3ティアぶんを作る
たとえば月1回の撮影(ROM用素材)から、次のように展開します。
- **無料(SNS)**:選抜2〜3枚+制作の物語(告知を兼ねる)
- **梅**:本編ダイジェスト+全員向けお礼投稿
- **竹**:本編フル+未公開カット+撮影裏話(音声または文章)
- **松**:竹の内容すべて+別バージョン(差分)+月1の松限定投稿(近況・本音トーク)+新作の先行閲覧
制作物は「撮影1回+裏話1本+差分数枚」だけ。**差の大半は編集と公開順序で作られている**ことに注目してください。
## 月間運用カレンダー(回る設計の見本)
| 週 | 無料(SNS) | 梅 | 竹 | 松 |
|---|---|---|---|---|
| 第1週 | 新作予告(物語) | 新作案内 | **新作先行公開** | **さらに1週先行+差分** |
| 第2週 | 日常・世界観投稿 | 新作一般公開 | 裏話コンテンツ | 松限定の近況投稿 |
| 第3週 | 価値提供投稿 | ― | 未公開カット | コメント返し企画 |
| 第4週 | 翌月の予告 | 月末お礼投稿 | 月末お礼+翌月予告 | 翌月企画の先行相談 |
このカレンダーの狙いは2つです。
1. **毎週、どこかのティアに「入っていてよかった」瞬間がある**(note第12回:惰性ではなく満足で継続させる)
2. **予告→先行→公開→裏話**の流れ自体が「待つ楽しさ」を生む(note第12回:期待の設計)
## 「松」の設計だけは特別に考える
最上位ティアの価値の中心は、コンテンツではなく**「関係と参加」**です。
- 翌月企画の先行相談(「次はAとB、どっちが見たい?」)→ 松のファンは観客から**共犯者**になります(note第11回)
- 名前入りのお礼・限定の呼び名
- 人数上限の明示(「松は◯名まで」)→ 希少性が価値になり、あなたの稼働も守られます
## やってはいけない出し分け
- 無料を露骨にケチる(無料の質が全体の値札です:note第13回)
- 下位ティアを「損」に感じさせる設計(梅にも毎月1つは「入っていてよかった」を)
- 告知なしの出し分け変更(特に減らす方向の変更は、必ず事前告知+経過措置を)
- 全ティアに個別対応を入れる(距離の差がなくなり、あなたが消耗します)
## チェックリスト
- [ ] 各ティアの差分を「距離・早さ・深さ」で説明できる
- [ ] 1つの制作物から全ティアの価値が展開できる設計になっている
- [ ] 毎週どこかのティアに満足ポイントがある
- [ ] 松に人数上限がある
- [ ] 梅にも月1の「入っていてよかった」がある