※本記事は毎年、申告シーズン前に更新する更新型記事です。税制は改正されるため、金額・要件は必ず国税庁の最新情報で確認してください。また、本記事は一般的な情報提供であり、個別の税務判断は税理士または税務署にご相談ください。
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「確定申告、何から手をつければ…」
大丈夫です。この記事の順番どおりに進めれば、初めてでも申告までたどり着けます。なお、税への向き合い方・預かり金の隔離といった考え方の土台はnote第21回に書きました。本記事は純粋な実務編です。
## STEP0:自分は申告が必要かを確認する
- **専業(個人事業)の場合**:所得(売上−経費)が基礎控除等を上回るなら申告が必要です
- **副業(給与所得がある)の場合**:副業の所得が年20万円を超えると所得税の確定申告が必要、というのが基本ルールです【更新枠:最新の要件を確認】
- 注意:20万円以下でも**住民税の申告は別途必要**です。ここは見落としの定番です
## STEP1:開業届と青色申告の検討(最初の年に)
- **開業届**:事業として継続するなら提出を検討。屋号は「コンテンツ制作業」「配信業」などで問題なく、**活動名の詳細を書く必要はありません**(note第8回:職歴の翻訳の土台になります)
- **青色申告承認申請**:帳簿付けの要件を満たすと、青色申告特別控除(最大65万円)など税制上の優遇があります【更新枠:控除額・要件の最新確認】。会計ソフトを使えば要件のハードルは大きく下がっています
## STEP2:収入の集計
すべてのプラットフォームの年間売上を集計します。
- 各サービスの売上管理画面から年間レポートをダウンロード
- **計上するのは「手取り額」ではなく「売上総額」**。プラットフォーム手数料は経費(支払手数料)として別に計上します
- 海外プラットフォームの外貨収入も日本で申告対象です(円換算して計上)
- 管理テンプレ(DB2)を年初から回していれば、この工程は数分で終わります
## STEP3:経費の集計――計上できるもの一覧
事業のために使った支出は経費です。この仕事で典型的なものを挙げます。
**全額経費にしやすいもの**
- 撮影機材・照明・マイク・三脚(高額機材は減価償却の対象になる場合あり【更新枠:少額特例の金額基準】)
- 衣装・コスプレ用品・ウィッグ・撮影用メイク用品(**事業専用であることが前提**)
- 撮影スタジオ代・小道具・背景材
- プラットフォーム手数料・決済手数料・振込手数料
- 編集ソフト・管理ツールなどのサブスク代
- 教材費(ノウハウ書籍・講座)・打ち合わせ費
**按分(事業使用分だけ)するもの**
- 自宅の家賃・電気代(撮影・作業スペースの面積や使用時間で按分)
- 通信費・スマホ代
- 私用兼用の端末・美容関連(**私的利用と混在するものは、事業割合の根拠をメモしておく**ことが重要です)
**経費にならないものの典型**
- 生活費・私的な食事・私的な衣服
- 事業と関係の説明がつかない美容・旅行
判断に迷うものは「**事業との関連を第三者に説明できるか**」が目安です。説明メモと領収書を残しておけば、判断はプロ(税理士)に委ねられます。
## STEP4:帳簿づけと申告書の作成
1. 会計ソフトに、収入と経費を入力(月1回の記帳習慣があれば年間でも軽作業です:note第21回)
2. ソフトの案内に沿って決算書(青色申告決算書/収支内訳書)を作成
3. 国税庁の確定申告書等作成コーナーまたはソフトの連携機能で申告書を作成
4. **e-Tax(電子申告)で提出**(青色の最大控除はe-Tax等が要件です【更新枠】)
5. 納税(振替納税・クレジット等)/還付の場合は口座を指定
申告期間は原則、毎年2月16日〜3月15日です【更新枠:当年の日程】。
## よくある質問
**Q. 匿名活動でも申告できますか? 職業欄には何と書く?**
できます。申告は本名で行い、活動名を書く必要はありません。職業欄は「コンテンツ制作業」「配信業」等で差し支えありません。申告によって活動内容が周囲に通知されることはありません。
**Q. 領収書がない支出は?**
出金記録+用途メモで代替できる場合があります。今後はレシート・履歴を必ず保存する運用に(管理テンプレDB5)。
**Q. いくらから税理士に頼むべき?**
売上規模が大きくなってきた、消費税(→インボイス記事へ)が絡み始めた、法人化を検討し始めた——このあたりが依頼の目安です。